生地のこだわり

濱文様 専用生地
「若葉」について

濱文様の「てぬぐい」は、濱文様のてぬぐいのためだけに織られた、専用生地「若葉」を使用しています。
「織機」には1台ごとの癖があり、出来上がりが織屋によって変わってきてしまうため、「若葉」は専用の提携工場で織られています。
1台の織機で1日約4反織れますが、約16時間ほどかかります。
約10分「織機」を動かし、やっと「てぬぐい」1枚の生地が出来上がるということです。

「若葉」の特徴

「若葉」は糸の本数が、一般的なてぬぐい生地である文(ぶん)より多くなっています。
縦も横も糸数が多いことに加え、一般的なてぬぐいの糸番手がだいたい20番手か30番手のいずれかなのに対し、
「若葉」の糸番手は20番手と比較的太目になっています。
糸の太さ、糸数、いずれももっと細くも多くもできますが、「若葉」は濱文様のてぬぐいの風合いを出すのに
最適とおもわれるバランスで設計されています。

若葉の「生地巾」について

てぬぐい生地巾については、手工業なので生地幅に微妙な差が発生してきます。
また、その後の晒し(さらし)工程で、約2センチくらいは生地は縮んでしまいます。
このような生地幅の不安定さは、手工業製品の「味」として楽しんでいただけたら幸いです。

濱文様の「ECO晒し」

晒しとは、糸のノリ/木綿がもともと持っている油や汚れなどを各種薬剤や湯洗で落とし、その後の染めをしやすくする加工のことをいいます。「若葉」は、この晒(さらし)加工でもエコ対応の「ECO晒し」を採用し、品質向上にこだわっています。
晒しには、「ノリ抜き」「精錬」「漂白」といった各種工程がありますが、一般的な晒しでは苛性ソーダ、次亜塩素、硫酸など塩素系薬品を含むたくさんの薬品を使います。この間、洗ったり中和したりはしていますが、残留物質が完全になくなる確証はありません。
「若葉」は、「苛性ソーダ」も「次亜塩素」も使わない、独自の「ECO晒し」で漂白効果をだしています。
ECO晒しには強力な漂白効果はないので真っ白にはならず、その後の染めも職人の高い技術を必要としますが、
有害な廃液や有害物質排出を抑え、下水処理負担なども最小限に抑えることができます。